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福田 篤夫 「話」と「噺」のはなし /「笑う故郷」
このたびCONCEPT SPACEは、1982年の発足以来、45年目を迎えようとしております。これまでに242回にわたる企画展を開催し、欧州を中心に高い評価をいただいてまいりました。 発足当初より、「ミニマルアート」と「コンセプトアート」に焦点を定め、国内外の優れたアーティストを招聘するとともに、典型的な日本の長屋式アパートをそのまま活かした特徴的かつユニークな展示空間において、時代とともに多様な展覧会を展開してきております。 また、「住まうこと」「制作すること」「発表すること」「企画すること」という四つのキーワードを同一の場で実践し、日本において早い時期からアーティスト・イン・レジデンス(滞在制作)の試みを実現しております。 このたびCONCEPT SPACEでは、8年ぶりとなる個展を開催いたします。タイトルは 「話」と「噺」のはなし ー “笑う故郷” これまで「悪党の良識」「行方不明の日本人」といったサブタイトルによって提示してきた問い——固有の文化を持つ日本人とは何者なのか、どこから来てどこへ向かうのか。文化人類学的視座から浮かび上が


ウォルフガング・ライプ ミルクストーン ─Milkstone─
ウォルフガング・ライプは1950年、ドイツ・メッティンゲンに生まれ、1974年に医学博士号を取得した後、芸術家としての道を歩み始めたというユニークな経歴を持ちます。西洋文化圏にありながら、東洋、特にインドの文化や芸術に深い関心を寄せ、「生命の起源」を想起させる彫刻やインスタレーションを制作し続けています。 たんぽぽの花粉や蜜蝋、牛乳といった有機的な素材を用いたライプの作品は、単なる造形表現にとどまらず、素材そのものが持つ本質的な在り様を通じて、観る者を静謐で崇高な感覚へと導きます。 本展では、ライプの代表作のひとつとして知られる《ミルクストーン(Milkstone)》の初期作を展示いたします。白い大理石に注がれた牛乳が静かに石へと “浸透” していくその様は、素材のストイシズムと繊細な緊張感が共鳴し合う、他に類を見ない体験となることでしょう。自然光の差し込む CONCEPT SPACE の空間において、《ミルクストーン》が放つ静けさと時間の深まりを、ぜひご体感ください。 2026年4月 CONCEPT SPACE CONCEPT SPACE発足4


セラ・ケイシー 岩と硬い場所の間で ─Between a Rock and a Hard Place─
セラ・ケイシー作品(ロンドン、ヘンリー・ムア財団における新人作家展・2025) このたび、Ais(アートインスティチュート渋川)では、2006年の発足より20周年を迎えるにあたり、イギリスおよびスコットランドを中心に活躍する若手女性 アーティスト、セラ・ケイシー(SARAH CASEY) ─Between a Rock and a Hard Place─の展覧会を開催する運びとなりました。 セラ・ケイシーの作品は、極めて繊細な薄手の布や紙に施された彩色を特徴とし、その多くは植物染料を用いて制作されています。日光に含まれる紫外線による経年変化をあえて受け入れ、その色の移ろいを、彼女が着想源とする「氷」や「氷河考古学」に重ね合わせています。時間とともにゆるやかに変化していく色彩は、自然と人間の関係性、そして無常の美を静かに物語ります。 また、氷河が長い歳月をかけて岩を削り出す過程で生まれる「氷河粉(glacial flour)」のような微細な堆積物を素材として用い、タルカムパウダーのように滑らかで柔らかな表層を生み出しています。その技法にはスコットラ
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